犯罪が最も多い人間関係をご存じですか?
それは、夫婦間であったり、家族間、親族間の人間関係です。
ニュースで報じられる犯罪は、これまで例が無かった事件や、残虐性がクローズアップされるので、どうしてもそのような犯罪が多いように思ってしまいがちです。しかし、現実は表に出てこないだけで、違うのです。
あなたに危害を加えようとする最も可能性のある人間は、あなたが最も愛した人間なのです。
在宅介護は、オープンに。それが基本です。
初めて、ケア・マネージャーと契約するとき、家族のこれまでの歴史や、介護が必要となった今日に至るまで、さまざまな家庭の事情をお話しするはずです。
私も、母と同居して在宅介護をするに至った経緯をすべて包み隠さずお話ししますから、過去に母が同居していた親族から受けていた虐待行為についても、担当のケア・マネージャーさんには詳らかにしていました。

また、ケア・マネージャーをはじめ、介護施設の施設長、相談員といった方々は、担当者会議を通じて家屋内のリビングに通してあがってもらっていましたから、どのような家に住んでいるのか、雰囲気はどうか、清潔か、掃除は行き届いているか、整理整頓されているか、といったことは説明するまでもなく、理解されています。

家屋内が荒れていて、ゴミ屋敷のようであれば、在宅介護が良好に行われているとは判断できませんしね。
それに、デイサービスに通う日は、お迎えに来てくれた施設の職員さんに対して、私が連れ添って玄関に出て挨拶を交わし、しっかりと母をお願いしますから、私の母との人間関係は、誰もが良く判ってくれているようになっていきました。
さらには、主治医の診察も月に1度は最低でも通っていました。私が、母を連れて通院するわけですが、母も主治医に、今の生活について、とても満足していて楽しく過ごせていることをナチュラルに自発的に報告してくれてもいました。
何十年も診てもらっている主治医の先生ですから、家庭の状況も昔からよく知ってくれていました。
このように、私の在宅介護では、私と母の暮らす環境や人間関係をできる限りオープンにして、主治医、ケアマネージャー、介護施設長といった人達によく把握しておいてもらえる状態が自然と出来上がっていったのです。
地域包括に「高齢者虐待が行われている!」と通報される
母と私と家内の3人の日常生活も、順調に流れ始めていたある日のことです。
母を担当してくれているケア・マネージャーさんから、私と直接に話がしたいと連絡がありました。
そのケア・マネージャーさん曰く、次のよう語ってくれました。

実は、言いにくいのですが・・・。
ご親族の方から地域包括の方に、さくらさんのお宅でお母さんが虐待されている、と通報があったんです。
そのような通報があると、地域包括から、わたしたちケアマネにすぐに連絡が入るのですが、私もお母様の日常生活や、ご家族の状況をよく知っているので、そのようなことはあり得ないとすぐに返事をしておきました。
あとは、主治医の先生や、施設の施設長にも連絡をして、情報を共有しておきました。
ただ、キチンと地域包括にも返事をしないといけないため、息子さんのさくらさんにも伝えなくてはいけないので、時間を取ってもらいました。
母を担当してくれたケア・マネージャーさんは、最低でも月に1度は家を訪問してくれて、小一時間程度は母と話をしてくれていました。日常の生活についても、母が楽しく過ごしていることをよく存じてくれていたのです。
そりゃそうです、母が自分自身で日常生活をケア・マネージャーに語ってくれるのですから。
なので、すぐに地域包括には事情も話してくれたようですが、次のようにもおっしゃってくれました。

このような通報があって、事実と異なっていると、通報してきた相手が疑われます。
全く、その通りなのです。
そして、もうひとつハッキリと判るのが、高齢者を虐待する張本人は、しつこさと浅はかさを持ち合わせてしまうようです。
なぜ、嫌がらせ行為はしつこく続くのか?
このように在宅介護は、如何に広く、そしてお世話になっている周囲の方々にオープンにしていく必要性があるのか、それをご理解いただけたと思います。
では、なぜ、嫌がらせ行為はしつこく続くのでしょうか?
今回の出来事も、少し考えれば判りそうなものですが、嫌がらせ行為をするご本人はその滑稽さを理解できません。
それは、被害者意識と、自分は正しいという思い込みのなせる業です。
親離れができなかった憐れな子の末路です。
なので、浅はかであり、それがわからないうちは、延々と嫌がらせ行為をしてきます。
でも、そのような行為に走る人は、実は自らで自らを破壊していることに気づきません。
気の毒としか言いようが無いのです。
ですから、嫌がらせ行為を受けたら、その行為をしてかわしていくくる相手の幸せを心で静かに願ってあげます。
高齢者虐待に限りません。
攻撃を受けても、サラリとかわしていく態度に結び付けていくのが肝心です。
馬鹿は相手にしない。
なぜなら、バカに年老いた親御様の在宅介護はできないのですから。
この程度の嫌がらせ行為は、サラリとかわしていくのが賢明ですが、いざ、家族の誹謗中傷、仕事に悪影響がでる、さらには警察沙汰や裁判となれば、是々非々で戦っていかなければいけません。
戦いは嫌だな、そう思う人も多いでしょう。
しかし、その戦いは事実を事実として守る戦いになりますから、正々堂々と、決して背中をみせてはいけない戦いになります。
重要なことは、年老いた親御様を介護している正しい行為に対して、難癖をつけるのが親の介護から逃げた連中の取る行為です。
このような戦いが生じるのも、在宅介護の一環と心得てください。