私の初めての在宅介護となった実母の介護では、主としてデイサービスのお世話になりました。
週に数回の頻度で、私のレスパイトの必要性に伴うものでした。
年老いた親御様の介護サービスについて、実際に直面するまではネットの情報でその現実を想像するしかないと思います。
現実としてお世話になるのとでは、また大きく違うものなので、この記事では、私が実母の在宅介護のキーパーソンとして、初めて介護サービスを利用した観点から、介護サービスの心得を紹介します。
初めて介護サービスのお世話になる方には参考になるはずです。
地域性をものすごく反映する場所です
当たり前と言えばそうかもしれませんが、デイサービスの利用にあたってはとてつもなく遠くの場所は送迎できません。
特に、都会では交通量の激しい時間帯に送迎となるので、限界があります。
そのため、その地域の地域性を反映します。
例えば、私の実母の在宅介護では、東京で介護サービスを受けていましたが、高級住宅街にあるデイサービス施設と、下町風情の残る街にあるデイサービス施設では利用する人のカラーに違いがあります。また、スタッフの出身はさまざまです。
また、これが地方にいくと話は変わって、スタッフのだれだれさんは、だれだれさんのところ息子さんだとか、お嬢さんだとか、そういうカラーに変わります。
利用する前は、介護スタッフの方が親御様に親切にいろいろとお世話をしてくれるのかなと思いがちです。
もちろん、その点はそうなのですが、現実的には、年老いた親御様は新たなコミュニティーに飛び込んでいくというイメージになります。
介護スタッフも一人一人につきっきりというわけではありませんから、むしろ、利用するご長寿の方々のコミュニケーションが頻回になる場所です。
何十年ぶりの再会もあります
地域性を反映しますから、その地域に貢献したご長寿の方であれば人脈も残っているものです。
これには、私も驚きました。
実母は、それなりに社会性もあって地域の発展に貢献したところがありました。
もちろん、一人でそのようなことはできるはずものなく、多人数での活動となっていた昔話がありました。
その当時のお仲間も、当然、お年を召され介護サービスを利用するご年齢となるわけですが、デイサービス施設で再会があるんですね。
これには、実母も喜んでいましたね。
もちろん、施設利用のそのお仲間も喜んでくれていた話を実母から聞くわけです。
認知症を患っていても、過去の記憶はまったく薄れずにお互いに克明に昔話に花を咲かせたようです。
もめごともあります
介護施設は、人数の多い少ないにかかわらず、ご長寿の方々がお集まりになる場所です。
現実的にコミュニケーションの場になりますから、日々、ちょっとしたドラマがあります。
スタッフとご長寿の方との性格的なものが問題になることも多々あります。
利用するご長寿の方々同士でも、合う合わないといった問題が生じます。
これら問題が生じるのは当たり前と思っておくと良いです。
実母が介護サービスを受けるようになって、すぐに実感しました。
何歳になっても人が集まると変わらないなぁ。必ず人間関係で問題が生じるんだなぁ・・・。
介護施設を選ぶ判断基準は、人それぞれかもしれません。
しかし、私は次をお勧めします。
上手に人間関係をマネジメントする能力のあるところ。
介助作業云々が大事じゃないとは言いませんが、サービスの良し悪しは、実はこの能力の有無で決まります。
介護施設を利用する人も、そこで働く人も注目するのは、介助作業になりがちです。
しかし、それはあくまで作業です。
長寿と言っても、60代、70代の方や90代の方もいらっしゃいます。
働く人も、若手からシニアまで幅広い年代と性別を問わずに集まります。
その全員が、今日一日を気持ちよく過ごすにはどうすれば良いのか。
これがマネジメント思想です。
介護施設を紹介するウエブ・ページには書いてありませんね。